地元のカマタマーレ讃岐の試合、筆者は四国リーグのころから観戦したりしなかったりしています。
前節は大変な試合で惜しくも落としてしまったので、今日の課題は「最初の3分で2失点しないこと」は当然ですががんばれ讃岐、We are カマタマーレ。
絶好のサッカー日和の晴天で気温は14℃
暖かい日差しのなか、なんのストレスもなくピカラスタジアムまでたどりついて上の方の席に着席。
パルセイロの意味はポルトガル語で「パートナー」という意味、長野県民の皆さんの善きパートナー長野パルセイロさん。
年間の日照時間は長野県も長くて諏訪と松本は瀬戸内海と同じくらい長いんだって、晴れつながりで天気も晴れ。
テレビゲームでも晴れの国のチームが相手の時は、きっと心地よい日差しで桜の花が咲いていたりする中で試合が行われがちな気がしました。
前回ホームゲームのカターレ富山さんのときの「戦術雪」を思い出しつつ、香川県はやっぱりうどんが有名ですよね(それはみんな知ってる)。
序盤は慎重なスタートから
フォーメーションは讃岐が4-4-2で守って3-4-3みたいな形で攻める、長野は3-4-2-1で5バックで守って前3枚でプレッシングするスタイルですね。
フォーメーションを見て開幕初戦のいわてグルージャ盛岡さんの試合も思い出しました。
讃岐の布陣で意外というか奇策を狙ったのか、1.5列目に10番の川西選手、川西ベルカンプって勝手に頭に浮かんできました(すみません)。
深港さんは前節でキックオフ直後に守備対応がついていけなかった汚名を返上したいところだろうなと思って見ていました。
しかし皮肉にもその讃岐の左サイド、長野の右サイドからふんわりクロスからのふんわりヘッドで長野が先制ゴールをゲットされました。
でもここで大事なのは3分ではなく9分耐えたということで、前回の衝撃から比べたらぜんぜん大したことない、むしろ決めてくれた方が安心感、とかそんな感じ思えました。
引いて守る讃岐とプレッシングの長野
長野は3-4-2-1で守備時は5バック、といっても中盤を薄くして前3人でとめどなくプレスをかけ続ける戦術でした。
パスの出し手にそこでプレッシャーをかけて、パス出し手がフリーでパスが出ても5枚のディフェンスで間受けさせないプレスをかけて自陣に讃岐の選手を入れさせない作戦でした。
ぜんぜん前に運べず、僕も期待していた1.5列目の川西ベルカンプも全く機能していないというか、周りの選手もどう絡めばいいかわからない感じだったのかもしれません。
でも相変わらずの5-4-1パークザバスディフェンスで前半は失点を最小におさえて体力温存、後半の攻めに賭ける感じのいつものカマタマ戦術でした。
ディフェンスラインまで川西選手を下げる
ちょっと話は戻りますが、明らかにボールに絡めていなかった、絡んでもあまり仕事をさえてもらえなかった感じの川西選手。
30分経たないぐらいの時間帯だったと思いますが、讃岐の10番を背負うエースはディフェンスラインまでポジションを下げてビルドアップに専念していて、僕は「おっ」と思いました。
前節でも中盤で目立っていましたが、ちょっといつもより低い気するけど、こういうパサー役がいつもの川西さんですよね。
川西ベルカンプじゃなくて川西デロッシ、あるいはピルロ、遠藤保仁みたいなアンカーの位置から長短のパスを散らす役が抜群に上手いですね。
吉田選手は相変わらず左サイドの高い位置からドリブルやクロスを狙う役目だけど、前半はそこまでボールを運ぶのも大変みたいな状況でした。
右サイドでサイドバックの内田選手が張っていたけど、川西ベッカム(何でもよくなってきた)から糸を引くロングスルーがオフサイドになったぐらいで、基本は左サイドから攻めようとしているように見えました。
孤軍奮闘のFW大野選手
他の選手より二回りぐらい体が大きな讃岐のフォワード大野選手。
長野のディフェンスもフィジカルとアジリティがすごくて、ボールがきてもなかなかおさまらない感じで苦労していました。
一方の長野は常に深い位置まで攻め込んで質の良いクロスを上げ続けて、ディフェンス裏に鋭いクロスが出て、あと数センチで触ればゴールという危ないシーンもありました。
讃岐の選手は打つ手なしとまでは言わないけどそれに近い感じで、戦術1.5列目の川西選手が変更になって攻めの軸を失った感じに見えました。
深港選手はディフェンダーだけど攻撃的な選手なので、ディフェンスがやっぱりやや不安なのかもしれないと思いました。
体格は大きくて当たり負けはしない選手と思いますが、フェイントに弱いというかプレーを見ていてもすごく素直な感じの方なんでしょうね。
その深港選手や川西選手からのロングボール、大野選手が一人で相手を背負っておさまりきらない、でもそれがファーストオプションというような展開が続いた前半の試合でした。
だんだん選手も覚えてきました(自分の話)
サイドでつないで吉田選手がクロスを上げるようなプレーが一番可能性を感じましたが、前半は0‐1で折り返す展開になりました。
運動量豊富な中盤の岩本選手と江口選手が常にボールに絡んで頼もしい感じでした。
長野は前プレスからの5バックの守備、クロスという感じでそこまで得点の匂いはしなかったので、展開が向けばチャンスはありそうだなと思いました。
そんな感じで讃岐の選手の名前や個性がだんだんわかってきた、今回のホームゲーム観戦になりました。
木島選手がいたころはだいたい全員覚えていたけど、木島選手が引退する前あたりから見てなかったので今シーズンからまた覚え直してるCodeShelfの管理人です。
後半のポイントも”讃岐の10番”
いつもかもしれないけど前回まではそこまで詳しくなかったというのもあって、今日は特に注目してみていたので川西選手は讃岐の戦術の中心にいるなぁと思いました。
最後のロスタイムで得点を決めたのも川西選手なので、最初の川西ベルカンプの伏線をみごとに回収した試合となりました。
僕もずっと注目していたので、最後に決めてくれてあまりにも絵にかいたような川西選手だったので、本当に清々しい気持ちで帰路につくことができました。
選手交代で誰を変えてくるのかなと気になりましたが、最も大きな変化としては前川選手が大野選手と組んで2トップになったところと思いました。
2トップになることで、たぶん長野は攻撃時にも守備時にも守備人数を1人増やす必要が出てきて、中盤にスペースが生まれやすくなったのかなと推測しています。
その前川選手が右サイドから切れ込んで、目の覚めるような左足のコントロールカーリー、次のターンでは左サイドから右足でカーブをかけた鋭いシュート。
ミドルシュートの大きな目的のひとつですが、ミドルレンジからもあるよという”怖さ”を長野の選手たちに印象づけました。
最後の得点につながったコーナーキックを蹴ったのも前川選手でしたが、キックにかなり自信を持っている選手なんだなと思いました。
選手交代で流れをたぐりよせる
何人か選手が交代しましたが、その中でも内田選手がOUTで森選手がINしたときにアンカーだった川西選手はこっそり一列前にポジションを移動していました。
どこでもポジションこなせる選手というのは、本当に対応する側からしたら難しい選手なんだろうなと思いました。
流れは完全に讃岐になって、そのすぐ後ぐらいにコーナーを得て、シュートみたいな宗近選手のパスをさらに加速させるボレーシュートでゴールに突き刺しました。
パスもきれいな軌道を描くしシュート精度も素晴らしい、ドリブルのキープ力もあって一昔前でいうファンタジスタ的な選手。
いまはゴール前ではなかなか活躍しづらいと言われていますけど、でもフリーでボールを持たせれば何かしてくれる選手ですね。
逆に相手が近くにいるほど威力を発揮する、今風なワーキングファンタジスタが吉田選手ですね。
ロスタイムの逆転弾をアシストしたのは、何本も決定的なパスを通そうとしていた吉田選手ではなくてディフェンダーの宗近選手でした。
後ろから見ていて「相手ディフェンダーのあのあたりいつも空くよなー」なんて見えていたのかもしれないですね。
讃岐の3CF2WGも見れました
後半の終盤あたりにFWの小山選手を投入で3トップになった讃岐でしたが、ウイングバックの選手も上がって5トップの形で何が何でもゴールを狙う姿勢、迫力がありました。
しかし長野のディフェンスも堅い、真ん中からだとことごとく間受けのパスをカットされて逆にカウンターで失点しそうになる場面も何回かありました。
それでもサイドからの攻めは有効で、真ん中からより得点率は減るけどチャンスの回数は確実に前半よりも多くみられました。
長野さんはなぜそこでプレスを強めて仕掛けてこなかったのだろうという気もしましたが、守りに徹するとゴールの確率は減るけど回数が増えますよね。
そのバランスが大事という、サッカーの本質的なところが垣間見えたような気もした好ゲームでした。
疲れたあとはクエン酸
たんぱく質ももちろん大事ですが、クエン酸はダイレクトに疲労物質を溶かして疲れをとってくれます。
お医者さん曰く、それをやられるとうちらの仕事がなくなるとか言ったとか言わないとかで、僕もたまに白湯に混ぜて飲んだりしますがレモン水みたいでおいしいです。
瀬戸内のレモンも有名になりつつありますが、おとなり徳島県で名産のすだちにもクエン酸がたくさん含まれていると思います。
長野の選手の方々も、試合が終わったらうどんにガッツリすだちやレモンをかけて食べて、まだまだ続くJ3リーグの試合を頑張ってほしいなーと思いました。
サポーターのみなさまもいつも通り素晴らしい応援で、決定機には僕も絶叫しながら観戦していましたが、本当に良い試合でした。